株式会社NEXYZ.Group(ネクシィーズグループ)は、独自のサブスクリプション型設備導入支援サービスを中核に、メディア・プロモーション事業などを展開する複合企業グループです。
特に、企業が初期投資を抑えて省エネやDXを実現できるビジネスモデル「ネクシーズZERO」が、近年、高い成長を牽引しています。
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💡 事業の柱:初期投資ゼロ「ネクシーズZERO」
NEXYZ.Groupの最も注目すべき事業であり、収益の柱となっているのが、エンベデッド・ファイナンス(組み込み型金融)を応用した設備導入支援サービス「ネクシーズZERO(旧NEXYZ.BEE)」です。
1. 「ネクシーズZERO」の革新性
このサービスの最大の特徴は、中小企業や店舗が、高額なLED照明、高効率エアコン、宅配ボックス、厨房機器などの最新設備を、初期投資ゼロ(0円)で導入できる点にあります。
- コスト削減効果: 導入する高効率設備により削減される電気代などのコストが、月々のレンタル料金を上回るように提案されることが多く、実質的に「コストゼロ(またはマイナス)」での設備更新が可能になります。
- ESG/SDGsへの貢献: 省エネ性能の高い設備導入を促進することで、顧客の電気代削減だけでなく、日本全体のCO₂排出量削減に大きく貢献しており、これは同社のサステナビリティ戦略の根幹となっています。2025年6月末時点で、累計227万トン以上のCO₂削減実績があります。
2. 金融機関との連携強化
「ネクシーズZERO」の提供体制を強化するため、地方銀行や信用金庫など100社を超える金融機関と提携しています(2025年1月時点)。これにより、全国各地の中小企業に対し、地域金融機関を通じてスムーズにサービスを展開できる体制を構築しています。
📱 その他の主要事業:DXとメディア
NEXYZ.Groupは、設備支援事業に加え、企業の成長をサポートする周辺事業も展開し、収益基盤の多角化を図っています。
1. メディア・プロモーション事業
- ACCEL JAPAN(アクセルジャパン): 有名タレントの肖像権を月額固定料金で広告などに利用できるサービスです。予算が限られた中小企業でも、著名人を用いた効果的なプロモーションを可能にしています。
- 電子雑誌・EC支援: EC(電子商取引)企業に対するコンサルティングやSNS支援、オリジナル商品開発支援なども手掛けています。
2. DX支援・共創プラットフォーム
近年は、DX(デジタルトランスフォーメーション)分野への注力を強めています。
- Larkとの連携: TikTokの親会社であるByteDanceが展開するテクノロジーソリューションサービス「BytePlus」や、スーパーアプリ「Lark」との業務提携などを通じて、日本企業のDX導入・推進を支援するソリューション開発を進めています。
- パッションムーバーズ: 経営者自立型の共創支援プラットフォームを始動するなど、中小企業の経営課題解決を総合的にサポートする動きを見せています。
📈 財務・今後の見通し(2025年9月期)
NEXYZ.Groupは、その独自ビジネスモデルにより、近年堅調な成長を続けています。
- 業績トレンド: 2025年9月期第3四半期決算では、主力の「ネクシーズZERO」事業の好調により、通期業績の上方修正を発表しています。
- 株主還元: 上場20周年記念配当を含む増配(1株30円を予想)を発表するなど、株主還元姿勢も示しています。
- 収益性: ROE(自己資本利益率)が26%を超える水準で推移しており、収益性は非常に高い水準にありますが、自己資本比率は相対的に低い水準(約18%)にあり、今後の財務の安定性が注目されます。
NEXYZ.Groupは、エネルギー効率改善とDXという時代のニーズを捉えたビジネスモデルを武器に、今後も継続的な成長を目指す方針です。






