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マネックスG

2021年2月には30年ぶりに3万円台を回復するなど株価は急回復。
この状況の恩恵を受けたのが株式売買の取次などを行う証券業界です。
前期から業績はどう変化したのかというと営業収益は779億円で前期から46.4%も増加。親会社所有者帰属利益は約5倍まで急拡大しました。
同社の営業収益は主に(1)受入手数料(2)トレーディング損益(3)金融収益の3つのセグメントに分けられています。

受入手数料

ここには個人が同社の証券口座を通じて株式を売買したときに発生する手数料が計上されています。
当期は世界的に株取引が活況になったことを追い風に前期から115億円(45.3%)増加。
国内事業の受入手数料のみならず、米国子会社の受入手数料も増えました。
ちなみにマネックスの当期の新規開設口座数は約8万件。前期の新規開設数から倍以上に増えています。
また、1稼働口座当たりの1日の売買代金は約8万3000円となり、前期から15.8%増加。
口座数の伸びだけでなく、口座当たりの売買活動の活発化も増収に寄与したようです。

トレーディング損益

冬季は前期比約3倍の245億円。
増収額は160億円と受入手数料の増収額を上回る結果となりました。
これは通常、証券会社自身が保有する株式や債券などを売買して生じる損益のことです。
同社の場合は主力エンジンとなったのがクリプトアセット事業、つまり暗号資産ビジネスでその売買にかかる利益も含まれています。

金融収益

金融収益は主にお金を貸すことで得られる利益のことで証券会社が保有する預金や有価証券の受取利息、信用取引の金利などが含まれます。
当期は米国事業で受取利息が減少した影響などを受け、前期から17.1%減少しました。
これらの結果、当期の収益合計は797億円(前期比49.2%増)となりました。

ビジネスモデル

個人で株式投資を始める場合は証券会社に口座を開設するとともに株式の売買に必要なお金を預けます。
証券会社はこの預り金とともに株の売買決済に必要なお金を信託銀行に預けています。
証券会社自身のお金と投資家からの預り金を別の口座に分けて管理することで万一、証券会社が倒産しても投資家の資産が守られるようにしているのです。

また信用取引を行う場合、投資家は証券会社に現金や株式などの「保証金」を預けます。
証券会社はこの保証金を担保にしてより額面の大きい現金や株式を投資家に貸し付けます。
これにより投資家は実際に所有する現金や株式よりも大きな金額で株取引ができるようになる一方で、証券会社は貸付金に応じた金利収入を得ています。

バランスシート

20年3月期21年3月期
資産の部
現金及び現金同等物132,561176,726
預託金及び金銭の信託620,222774,582
有価証券投資5,4478,515
信用取引資産107,207182,017
その他の金融資産47,943100,167
無形資産46,00644,861
資産合計1,022,9341,401,130
20年3月期21年3月期
負債の部
預り金393,344492,466
受入保証金282,006334,357
社債及び借入金147,941246,220
負債合計945,9091,310,605
資本(純資産)の部
資本合計77,02490,524
負債及び資本合計1,022,9341,401,130

キャッシュフロー計算書

18年3月期19年3月期20年3月期21年3月期
営業活動によるキャッシュフロー-38,70153,83434,454-45,466
税引前利益8,6311,7904,13121,296
信用取引資産及び負債の増減-55,55256,49828,880-67,217
預託金及び金銭の信託の増減-1,797-13,459-60,603-144,523
受入保証金及び預り金の増減7,861-8,69974,781141,399
投資活動によるキャッシュフロー-5,87222,763-7,068-7,158
フリーキャッシュフロー-44,57376,59727,386-52,624
財務活動によるキャッシュフロー49,870-5,909-48,39995,483
短期借入債務の収支47,800-40,816-26,73091,979
長期借入債務の調達による収入9,97058,92414,1059,970
社債発行による収入14,48328,01615,49510,310
現金及び現金同等物の増減額5,29770,688-21,01342,859
現金及び現金同等物の期末残高81,456150,296127,832174,068

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